ジャズピアノを独学でやろうと思って自分なりにいろいろトライしてみましたが、無理でした。
音大ピアノ科卒業後、ジャズピアノを独学でやろうと思ってできなかった筆者が、独学では無理だと思った2つの理由をご紹介します。
1.クラシック中心の音楽教育を受けてきた
小学校の音楽室を思い出してみましょう。
バッハやモーツァルト、ベートーヴェンなど、大作曲家たちの絵が飾ってありましたよね?
クラシックの作曲家たちの絵は何枚も並んでいるのに、ジャズ界の巨匠マイルスの写真はないと思います。
学校の音楽の授業はクラシックが中心なんです。
音楽の長いながーーい歴史の中で、一般的に‘クラシック音楽’と呼ばれる17世紀から19世紀の西洋音楽はとても重要です。
今の音楽の基礎となっている部分なので、ここを中心に授業するのもうなずけます。
また、この記事を読んでくださっている方の中には、「小さい頃ピアノを習っていた」という方も多いと思います。
ピアノ教室もほとんどがクラシック。
レッスンで使う教材の9割以上がクラシックです。
たまにやるポップスも、よほど気をつけて弾き分けてない限り、クラシックのノリで弾いていると思います。
そう、‘ノリ’が違うんです。
例えば、こんな楽譜があるとします。
クラシックの場合は、こう弾きます。
○の八分音符の表を強調するのがキホン。
でも、ジャズの場合は真逆で、裏を強調するんです。
これが‘ジャズらしさ’のエッセンス。
他にも‘ジャズらしさ’を作るエッセンスがたくさんあります。
クラシックを基準に音楽教育を受けてきたわたしたちは、‘ジャズのエッセンス’を意識して取り入れていかなければ身に付きません。
2.教材を選べない
ジャズピアノを独学でやろうと思っても、知識がないので教材を選ぶことができません。
「初心者向けのものを選べばいいんじゃないの?!」
こんな声が聞こえてきそうですね。
それはその通りです。
でも、初心者って、どのくらいのレベルでしょう?
‘全くピアノを習ったことがない’
という場合と、
‘小学生の頃ピアノを1年間だけ習っていた’
という場合、どちらも初心者と言えますね。
でも、初心者のレベルが違います。
小学生に高校生の教科書は難しすぎるし、高校生に小学生の教科書じゃ意味がないですよね。
大げさな例えになってしまいましたが、そういうことです。
今のあなたにぴったり合った教材を選ぶことは、とても大切なことなんです。
まとめ
いかがでしょうか。
今回は、ジャズピアノの独学が難しい2つの理由についてご紹介しました。
学校の音楽の授業はクラシック中心。
ピアノ教室もクラシック。
ですからジャズピアノは独学よりも先生に習うほうが断然おすすめです。
少しでも参考になればうれしいです。